2014年4月15日火曜日

三次元測定および追加工による面精度向上(精度向上実績を追加)

 こんにちは。精度向上させた実績を追加しました。


 今回は、三次元測定機、定盤を利用した面精度向上手法についてご紹介します。

 私たちは、測定範囲『長さ6m×幅3m×高さ2m』の大型三次元測定機、『長さ5.6m×幅1.5m』の大型定盤を保有しています。これらの設備は空調により23℃の一定温度環境下にあり、大型製品においても、温度変化の影響を受けない高精度な測定が可能です。お客様の製品や生産設備で使用されているフレームなどを持ち込んで頂き、精度測定をしています。


 測定のみならず、測定結果に基づいて部分的に精度が低い(精度が出ていない)箇所に追加工を施し、全体面精度を向上させることも可能です。全長5mを超える切削加工製品に対して、測定、追加工を行い、10μm以下の面精度を達成した実績があります。また、追加工にはいくつかのバリエーションがあり、加工機、研削盤などが届かない精度面への適用も可能です。


大型三次元測定機



高精度加工の例

















 大型三次元測定機、大型定盤による高精度測定と追加工技術により、お客様の製品、生産設備の精度管理、高精度化をサポートします。お気軽にお問合せ下さい。











精度向上実績例


 

材質

サイズ

精度向上結果(平面度)

ワーク①

SS400

6m×1m×0.6m

13μm8μm

ワーク②

SS400

4.5m×0.4m×0.1m

17μm10μm

ワーク③

FC250

4m×0.7m×0.3m

12μm8μm

ワーク④

石(花崗岩)

1.2m×0.1m×0.1m

10μm7μm



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2014年4月4日金曜日

SS400とFC250の加工精度について

こんにちは。

今回は、SS400と鋳物でよく用いられるFC250の加工精度にについて紹介します。

FC250はSS400に比べて脆い材料なので、削りやすいイメージはありますが、削りやすさと精度の出しやすさは一致するものなのでしょうか。私たちは、図1に示す大型試験体を用いて、その加工精度の検証を行いました。試験体は、寸法:幅700×長さ4000×高さ370㎜、重量:1400kgの溶接構造体です。試験体の上面にSS400およびFC250の座面を接合し、切削加工を行いました。なお、座面の接合方法については、「異種金属の接合方法」を参照下さい。

 
                             図1 試験体形状

図2および図3に座面の平面度の測定結果を示します。SS400の座面とFC250の座面の平面度はいずれも5μm以下であり、その結果に有意差は見られませんでした。したがって、SS400とFC250で同程度の面精度を出すことは可能といえます。

     図2 平面度測定結果(SS400)                     図3 平面度測定結果(FC250)

 
FC250などの鋳物からSS400へのリプレイスには、軽量化や剛性向上などのメリットが数多くあります。このリプレイス検討は私たちの最も得意とするところです。お気軽にお問合せ下さい。

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異種金属接合による複合構造

こんにちは。

今回は、異種材料(異種金属)を接合した複合構造について紹介します。

一般的に構造体に用いられるSS400は、入手性が良く、安価な材料であることが特徴です。SS400で構造体を製造すれば、コストダウン、リードタイム削減が図れます。ただ、性能上の理由から、他の材料、例えばステンレスやアルミなどSS400以外の材料を選択せざるを得ないことはよくあることです。これらの材料はSS400よりもずっと高価であり、コストアップとなります。

このような場合、SS400で構造体を構成し、必要な部分のみに他の材料を使う、すなわち、複合構造とすることが有効な手段です(図1参照)。ただし、材質の異なる金属材料を接合することになるため、その設計、製造には注意が必要です。例えば、複合構造SS400構造体の応力除去焼鈍についての考え方や線膨張係数の違いなど解決すべき問題があります。私たちは、異種金属接合について、検討を重ね、溶接、接着、嵌合、ボルト等の接合方法を確立しました。材質としてはSS400とステンレス、アルミ、鋳鉄、インバー鋼の接合が可能です。
図1 SS400+異種金属の複合構造例

異種金属接合による複合構造にはコストダウンの可能性が大いにあります。お気軽にお問合せください。

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