今回は、切削加工後の面精度向上を図る高精度加工についてご紹介します。
以前に、本ブログの“三次元および追加工による面精度向上”で高精度な追加工についてご紹介しましたが、改めて本手法を適用した事例と合わせてご紹介します。
高精度加工のイメージを図-1に示します。左図が切削加工後の精度面の状態を表しています。この精度面を三次元測定機などで測定し、要求精度に対し部分的に精度がNGとなる箇所があった場合、右図に示すように、該当箇所に対して高精度加工を行い、面全体の精度を向上させるというものです。本手法を用いることで、通常の切削加工のみでは達成できない精度を低コストで実現します。
【図-1 高精度加工のイメージ】 |
高精度加工を実際に適用した事例をご紹介します。
サイズ1.7m×2.8mの定盤(図-2参照)において、切削加工後の上面精度面(平面度9μm)に対して、お客様より更に精度を向上させたいというご要望があり、図-2の通り、部分的(両端200~300mm程度)に高精度加工を実施しました。その結果、図-3に示すように上面精度面の平面度を5μmに向上させることが出来ました。
【図-2 高精度加工を適用した定盤】 |
【図-3 高精度加工前後の平面度】 |
通常、高精度な定盤やフレーム、架台などの加工では、切削加工後に研削加工やキサゲ加工を行うことが多いですが、本手法を用いることでこれらの加工をすることなく高精度が実現でき、コストダウン、リードタイム短縮に繋げることが可能となります。
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