2012年11月1日木曜日

セミコン・ジャパン出展のお知らせ

当サイト『大型精密構造体 設計・製造.COM』の運営会社である横河ブリッジが
『セミコン・ジャパン2012』(2012.12.5~7 幕張メッセ)に出展い
たします。



            


今回の出展では、当社で技術開発を進めている高減衰構造の実機展示・デモを
行います。

また、当社ブースにご来場頂いた方に、横河ブリッジが運営する技術情報サイト
『大型精密構造体 設計・製造.COM』で紹介している技術小冊子「設計技術者
のための大型精密構造体設計・製造ハンドブック」を特別無料配布いたします。

この機会にぜひ当社ブースにご来場ください!

出展ブース場所は「ホール3;前工程プロセス装置・部品ゾーン」です。

(当社出展内容についてはこちら


当社の展示会出展に関するお問い合わせは、下ボタンにてお気軽にどうぞ。

              



2012年10月29日月曜日

インバー合金について(その2)


こんにちは。

今回は、インバー合金の溶接についてご紹介します。

インバー合金の溶接は一般的に難しいとされていますが、我々が実施した鋼板試験体(サイズ300×25×300)での溶接施工試験では良好な結果が得られました。

溶接部の外観や引張試験、曲げ試験などの各種試験結果から、溶接部が品質や強度など設計で期待する性能を満足しており、インバー合金の溶接設計、溶接施工ともに問題なく可能であることを確認しています。

我々は、従来から使われているインバー鋳物からインバー溶接構造へリプレイスすることによって、高剛性化、軽量化などのVE提案が可能と考えています。



 
                        



鋳物と比較した溶接構造の特長を図1にまとめます。

溶接構造は、鋳物と比較すると自由度の高い設計が可能(板厚や形状など)であることが最大の特長であり、我々の得意とする溶接設計技術や溶接に適した生産体制(設備)との相乗効果により、鋳物と比較して、剛性や重量、表面の清浄度などの点で有利になると考えています。

図1 溶接構造の特長




インバー合金の溶接構造についてご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
 お問い合わせは以下のボタンからどうぞ。


2012年9月14日金曜日

インバー合金について


こんにちは。

今回は、インバー合金(低膨張合金)についてご紹介します。

インバー合金はニッケル合金の一つで、熱膨張係数が鋼(鉄)や一般的な合金の1/10程度以下、というのがの大きな特徴です。この特徴により、熱による変形を嫌う高精密装置の部品などに用いられています。


インバー合金およびその他の材料の機械的性質を下表にまとめます(数値は代表的な値です)。




我々は、得意とするSS材の他に、インバー合金のような特殊金属材料の加工も行っています。
インバー合金の加工でお困りでしたら、ぜひ私たちにお声がけください。

 

















なお、インバー合金は一般的に溶接が難しいとされており、鋳物として用いられる例が多いようです。我々は現在、インバー合金の溶接にもチャレンジしており、インバー鋳物からインバー溶接構造へのリプレイスを通して、高剛性化、軽量化を提案できるようになることを目指しています。


インバー溶接構造にご興味のある方は、お気軽に私たちにお問い合わせ下さい。
お問合せは下のボタンからどうぞ。








2012年8月31日金曜日

関西機械要素技術展 出展のお知らせ

横河ブリッジが『第15回関西機械要素技術展』(2012.10.3~5、インテックス大阪)に出展
いたします。

       

今回、横河ブリッジブースにご来場頂いた方に、本サイトで紹介している技術小冊子『設計
技術者のための大型精密構造体設計・製造ハンドブック』を特別無料配布いたします。
この機会にぜひ、横河ブリッジブースにお越しください!

出展ブース場所は、『C会場(3号館)C1-30』です。



横河ブリッジ展示会出展に関するお問い合わせは、下ボタンにてお気軽にどうぞ。

                   

2012年8月3日金曜日

高精度切削加工と研削省略化について

こんにちは。
 
今回は、製缶フレームにおける切削(フライス)の高精度加工と研削省略化について紹介します。

例えば図1のように、長さ4~5mの製缶フレームに対し、上面の要求精度が下面との平行度20μm以下である場合、切削加工の後に研削加工を行い要求精度を満たすのが一般的です。
ここで仮に切削加工のみで要求された精度を満たすことができれば、研削加工の工程が省略され、製造費コストダウンや製造リードタイム短縮のメリットが得られます(図2のイメージ)。

     
     






私たちは、切削加工方法などを工夫することで、通常の切削加工では達成できない高い精度を実現する「高精度切削加工」に取り組んでいます。そして、この高精度切削加工によって、これまで必要とされた研削加工の省略化を目指しています。


これまでに、長さ3.8m×幅0.5m×高さ0.3mの製缶フレームに対し、切削加工のみで上下面の平行度11μmの高精度を達成し、これまで行なっていた研削加工を省略した実績があります。
また、長さ5.0m×幅1.0m×高さ0.6mの製缶フレームでは、切削加工のみで上下面の平行度20μm以下の高精度を達成しています。
(もちろん、これらの精度は加工機上ではなく、大型三次元測定機による精度測定結果です。)


高い精度を要求するために研削加工を行なっている製缶フレームがございましたら、一度、お気軽にお問い合わせ下さい。そしてぜひ私たちに、高精度切削加工が実現可能か検討させて下さい。
高精度切削加工によって研削加工の省略ができれば、製造費コストダウンや製造リードタイム短縮といった大きなメリットに繋がります。


私たちの高精度切削加工にご興味のある方は、お気軽に下ボタンをクリックしてお問い合わせください。




2012年7月24日火曜日

狭あい部の高精度化(適用材質を追加)

こんにちは。

今回は狭い箇所や奥まった箇所に高い面精度が必要な場合のお話をします。

  例えば、図1のように上面に精度面があり、加工を行うに際して干渉するものがない
  ワークの場合、5面加工機による「切削加工」と研削盤による「研削加工」により、
  精度の実現が可能です。

図1 外面に精度面のあるワークの一例




では、図2のように、精度面が奥まった箇所にあるワークの場合はどうでしょう。切削は、工具長の長い工具にて加工が可能です。しかし、研削は、研削盤とワークが干渉し、砥石が精度面まで届かないため、加工できません。

図2 奥まった箇所に精度面のあるワークの一例

研削加工ができず、高精度化を断念した経験はありませんか?
このような場合、キサゲ加工と呼ばれる手法があり、高精度を達成することは可能かもしれません。しかし、キサゲ加工は熟練した技能が必要と言われています。

そこで、私たちは技能を必要としない手法を考案しました。三次元測定機と加工を組合わせることにより、高精度化を達成するものです。この手法であれば、どのような大型部品の大面積であっても、高精度を実現することができます。図2のイメージのワーク(幅2.5m×長さ3m×高さ1m)において、平面度8μmを達成した実績があります。

上記の実績は製品の材質がSS400のものです。SS400材は比較的表面が柔らかいため、もう少し硬い材質を希望されるかも知れません。そこで、SS400材の表面にセラミック溶射を施し、実験をしました。その結果、同様の手法でSS400材と同レベルの精度を達成することができました。

「自分たちの製品に使えるのではないか?」と思われたら、是非、お気軽にお問合せ下さい。お問合せは下のボタンをクリックして下さい。






2012年7月17日火曜日

高減衰構造とは


 こんにちは。
 今回は、高い振動減衰性能を持つ構造体について紹介します。

 実製品では、装置内のモータや外部の振動源などに起因する様々な振動が、構造体も含めた装置全体に発生しますが、精密装置においては、精度やスループットに悪影響をおよぼすことがあります。

 横河ブリッジでは、こうした振動問題を解決する方策として、構造体の減衰性能を高めた高減衰構造体を開発しました。横河ブリッジの高減衰構造体を用いることにより、装置の高精度化・高スループット化・高速化が実現できると考えています。


 図-1に一般構造体と高減衰構造体の作業効率の違いを模式的に示します。



                   図-1 一般構造体(左)と高減衰構造体(右)の作業効率



 装置の振動でお困りでしたら、横河ブリッジの高減衰構造体をぜひご検討ください!



 内容に関するお問い合わせ等ございましたら、下ボタンをクリックして下さい。


2012年4月19日木曜日

接触解析

んにちは。今日は私の専門であるFEM解析の話題です。今回は一般的に使われているFEM解析の汎用ソフトを用いて、複数の部品が接触した状態の挙動をシミュレーションするいわゆる「接触解析」の紹介をします。ここでは、設計業務の合間に手軽にできる程度のシンプルな事例を用いて接触解析のポイントを紹介します。

【解析事例】
  「ボルト締結による部材の変形解析」

【目的】
 上板の上面に精度が必要である場合、その付近をボルトで締め付けた際に上面が精度がどの程度変形するのかをボルトピッチをパラメータとして調べます。

【解析モデル】
 図1は上板と下板を3本のボルトで締結した状態をモデル化した1/2モデルです。

               図-1 解析モデル

【境界条件】
 モデルの対称面(下図青色箇所)を平面保持(スライド支持)とし、下板の下面を3自由度固定(完全固定)とします。 部品同士の接触面の摩擦係数は0.2程度を設定します。
                 
               図-2 境界条件

【荷重条件】
 ボルトの締付け力FkN)を設定します。具体的な算出方法はここでは割愛しますが、それほど難しくはないので、必要であれば「お問い合わせ」フォームから質問してください。
                                             
               図-3 荷重条件

【メッシュ作成】
 変形が比較的大きいことが予想されるワッシャおよびその周辺のメッシュを細かく作成しています。
                
               図-4 メッシュモデル

【解析結果】
 変形スケールは200倍に拡大しています。ワッシャ周辺に大きな圧縮力が作用しているのがわかります。
                
 図-5 解析結果モデル(縦方向変位)

【結果の評価】
 図-5の変位抽出ライン上の変形量をプロットします。ボルトピッチが66.5㎜と狭いと、ボルト間で上面が2μm程度沈み込み、ボルトピッチが150㎜と広くすると、ボルト間で上面が浮き上がる現象が発生しています。この場合、ボルトピッチは100㎜程度に設定するのが最適であることがわかります。 
                   
                                                          図-6 解析結果プロット 

以上です。

2012年3月30日金曜日

振動測定

 こんにちは、今回は振動測定について紹介します。

 振動における主要な要素には
  固有振動数(1秒間当たりに振動する回数)
  減衰(時間と共に小さくなっていく振幅の程度)
  固有振動モード(振動箇所や方向などの形状)
があります。
 これらを把握する手法の一つは実物による振動測定です。写真
-1に振動測定機器を示します。①インパルスハンマー、②加速
度センサー、③周波数分析を行うFFTアナライザー、④専用結果
処理ソフトから構成されます。



           写真-1 振動測定機器


 写真-2は測定状況を示したものです。加速度センサーを測定
対象物(今回はアルミ板、700×2100mm)に取り付け、ハンマ
ーでアルミ板を軽く叩きます。ハンマーによる加振力とセンサー
からの応答加速度をFFTアナライザーにて測定し、データを専用
ソフトで処理することで固有振動数、減衰及び固有振動モードを
求めます。


                            写真-2 測定状況


 図-1はアルミ板の振動測定結果を動画で示したものです。一
方、図-2は同じアルミ板について、FEMにより固有値解析した
結果です。両者は固有振動数、振動モードともに良い一致をみせ
ています。このように固有振動数、固有振動モードを解析的に算
出することも可能です。 
  
         図-1 測定結果;66.5Hz

     
          図-2 FEM解析結果;63.8Hz


 大型精密構造体 設計・製造.COMでは振動測定サービスを
行なっています。振動測定による固有振動数、振動モードの把握
や振動に着目した構造体の改善提案などが可能です。半導体
製造装置や液晶製造装置などの精密製造装置において、固有
振動数を改善し、処理数量の向上に寄与した事例もあります。
お問合わせはからどうぞ。専門の
技術スタッフが対応します。

2012年3月1日木曜日

ファインテックジャパン出展のお知らせ

当サイト『大型精密構造体 設計・製造.COM』の運営会社である横河ブリッジが
『第22回ファインテック ジャパン』(2012.4.11~13 東京ビッグサイト)に出展
致します。

実機、映像、パネルにより、大型精密構造体の設計・製造をわかりやすく、ご紹
介致しますので、この機会にぜひご来場下さい(出展内容はこちらを)。
出展場所は『東5ホール:製造装置ゾーン』です。

2012年2月29日水曜日

最新事例紹介ページ、オープン!!

最新事例紹介ページをオープンしました。
大型精密構造体 設計・製造に関する事例を中心に
鋼材料、溶接構造、機械加工などの情報やトピックを
掲載していきます。今回はオープンのお知らせのみ
ですが、次回から情報掲載しますのでよろしくお願い
します。